うるかす

寮に住んでいた頃。
台所は共用なので、使った跡のお皿やお鍋を流し台に放置しておくのはマナー違反だった。
でも、時間がない時や浸しておかないと汚れがとれない時もある。
そういう時は理由を書いた貼り紙をつけておいたものだ。

「漂白中」
「後で洗います　ごめんなさい」
「かいほう」（自由に食ってください、の意。最後に食べた人がお鍋を洗うのである意味罠）

そんな中で、ある日台所を賑わせたのが

「うるかしています」

うるかす？！（゜゜）

書いたのは青森出身の子だった。
「ええっ？！『うるかす』って言わない？！」
「なんとなく意味はわかるけど、言ったことも聞いたこともないよ！」
「じゃあ『うるかす』じゃなくて何て言うの？」
「………やわらかくする？」
「水に浸す？」
「でも、『水に浸してやわらかくしています』ってまどろっこしいよね…」

今にして思えば、しっくりくる言葉は「つけおき中」「ふやかしています」など。
でも、その時は結局「うるかすって、いい言葉だよね！」ということで
「うるかす」が流行った。
あの寮では今でもまだ、うるかされているのだろうか。

参考
北海道弁　うるかす （伏田良のお笑い北海道方言辞典より）
北海道弁なのか。
地元民は寮に入らないもんな…